小室哲哉で思い出す

いやいや、今週はこの話題ばかりでしたね(TV)。
いや~、びっくりしました。「逮捕」と聞いて、最近続いている麻薬絡みかと思ったら、なんと詐欺疑惑。お金に困っていたようですね。

小室ファミリーが絶頂期の頃、ちょうど「音楽を聴く」ことを覚えた私にとって、(好きか嫌いかは別にして)彼の楽曲は青春と切っても切り離せない音楽です。
青春というか思春期ですが…中学生の頃ですね。
小室ファミリーの曲を聴いた時に必ず思い出す出来事があります。
安室奈美恵の『chace the chance』が大のお気に入りだった友人が、失恋して学校の渡り廊下で大泣きしたことです。恋愛沙汰とは無縁な友達が多かったので、彼女のその失恋事件はとても強烈に覚えています。

詳しい事情は今もわからないままです。彼女が渡り廊下でうずくまって泣いていて、「フラれたんだって」と別の友人から聴いた…ただそれだけの事。
本当にそれだけの事なんですが、どうしてこんなに覚えているのか。もしかしたら中学時代の思い出の中で一番頻繁に思い出す出来事かもしれません。何だか不思議です。
その彼女も、今は2児の母。第2子はついこの間出産したばかりだそうで、幸せな生活を送っているようです(もちろん旦那さまは当時の失恋事件とは全く関係ない方です)。

不況の中CDの売り上げを爆発的に伸ばしたこと、そこからの転落…音楽業界という観点から見た彼の業績なんてものはとても興味深いですが、そのような小難しいことは私は書きません(書けません)。
彼が邦楽をダメにしたとか、彼の音楽は売れただけで中身は空っぽ、とか、そういうのはどうだっていいんです。むしろ彼の楽曲の中身を語るのは無駄だとさえ思います(語るに値しないというわけではないです)。
ただ、「音楽と思い出の深い繋がり」というのを今回の事件ですごく感じたんです。


前述のように、私にとって彼の曲は中学生の頃の思い出と切っても切り離せない関係なんです。私の世代は多くの人がそうじゃないかと思います。
同級生が集まれば、カラオケなんかでは必ず誰かが彼の曲を歌うでしょう。そして盛り上がる。これはもう、理屈じゃないんですよね。

誰にとっても思い出の曲というのはあると思います。あの時、TVで、街で、ラジオで流れていたあの曲、メロディを耳にしただけで切なくなってしまうような曲。好きとか嫌いとか関係なく、興味があったとかなかったとかも関係なく。
それが私にとっては彼の楽曲なんです。

彼の逮捕により思い出が汚された、なんてことは思いませんが、彼の衰退ぶりには(「天国と地獄」なんて見出しを載せた新聞もありましたね)何か寂しいものを感じます。
彼の衰退は彼自身によるものと、時代の流れというか環境の変化と様々な原因があってのことではないかと思いますが、あの頃まだ中学生で何も見えていなかった自分と今のだらしない自分の状況というのが、どうも彼の人生と重なってしまいます。彼ほど波瀾万丈ではないですけどね(笑←笑い事ではない)。

そういえば、当時は好きでもなんでもなかったTRFの『BOY MEETS GIRL』は、今聴くとすごくジンときます。いい曲だとかそういうのではなくて、あのメロディがふっと私をあの時代に連れ去っていくんです。
安室ちゃんでもなくglobeでもなく、TRFのあの曲が、私にとっての「あの時代のあの曲」なのかもしれません。

他にもいろいろなことが重なり、今週は切なくなってばかりの一週間でした。

2 comments to “小室哲哉で思い出す”
  1. 同じく、特に小室サウンドが好きだったという立場ではないんですが、それでも時代を象徴し、何らかの記憶とくっついている曲ってありますかね。
    安室ちゃんの最初のブレイクは、その激しいダンスと共に視覚的な効果、体感させる音楽に変貌したんだなって痛感しました。ダウンタウンの松ちゃんが、ブレイク前の安室ちゃんをさして、「サルみたいな子にカネを注ぎ込んで売り出して当たると思ってるんですかねェ」と毒づいた発言した事があるんですが、確かに旧来のアイドル歌手のように売るのなら、安室奈美恵&スーパーモンキーズはヒットしないって誰もが思ってましたかね。裏切って、大ブレイク、後にファッションリーダーになってアムラー現象を巻き起こすなんて予期できなかった…。単なるユーロビートの流行ではなく、やはり小室さんのプロデュース力も実際に大きかったんじゃないかとも思います。
    安室ちゃんが一時期の低迷を乗り越えて、完全にトップランナーに戻ってきているのに対して、小室さんの凋落ぶりは結構、大きなインパクトがありました。
    結構、個人個人の恋愛体験なんてのと、その時代の流行歌って象徴されるものかも知れませんね。

  2. >メロンぱんちさん
    小室ファミリーで今も活躍しているのは、安室ちゃんと篠原涼子くらいですよね。2人が小室ファミリーから離れ、新しい道を見つけていったのに対し、小室さんはいつまでも過去の栄光が忘れられず、それにすがりついていたような印象を受けます。成長できなかったというか…。
    若い安室ちゃんが様々な苦難を乗り越えて復活したのと比べると、何だか哀れにも思えてしまいます。
    流行って馬鹿にできないですね。「一発屋」「流行に乗っただけ、すぐ忘れられるよ」なんて言われているものでも、それが流行っていた当時自分の中で大きな出来事があれば、その出来事とともに流行も思い出として刻まれていくんですよね。
    自分の中で小室サウンドが大きな存在であることに気付いたのは、ここ数年のように思います。小室サウンドに切なくなる日が来るなんて、思いも寄らなかったです(笑)。

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