NHKスペシャル『ニッポンの縮図 1000人にきく ハケンの本音』を……ラジオで聴きました(テレビは親に占有されていたので、涙)。
いや~、なかなか面白かったです。
司会が桂文珍さんだったおかげか、番組に参加した全国の派遣社員の方々のユーモアたっぷりの意見の数々のおかげか、スタジオには笑い声が響いていました。
本当は笑えない話だったりするんですけど、「笑わなきゃやってらんない」ということなのかな、とも思いました。
番組では以下のような質問がなされていました(はっきりとは覚えていないので間違えていたらすみません)。
セクハラやパワハラを受けたことがあるか
派遣を一文字で表すとしたら?
派遣の良いとこ、悪いとこ
正社員は幸せそうに見えるか否か
派遣に未来はあるか
どの質問でも、派遣の方々のいろいろな思いや考えを知ることができ、文珍さんと同じく私も勉強になりました。
世間一般では派遣って暗いイメージがまとわりついているんですが、派遣の人皆が皆、派遣という仕事に対して不満があるわけではないんですね……。
一番興味深かったのは、派遣にも(正社員と同じように)ピンからキリまでいるということです。
能力のある人ない人、仕事に責任を持って取り組んでいる人いない人……寄せられた意見の文面から、少しではありますが派遣社員にも差があるんだとわかりました。
特に「正社員は幸せそうに見えるか」という質問に対しての回答でそれを感じました。
その質問からは同時に、派遣先の企業によってもだいぶ違うのだということもわかりました。
「幸せそうに見えない」と、正社員の多忙ぶりを見て感じたという意見から、ゲストのどなただったか(確か社会学者の橋爪大三郎さん)が「正社員にも派遣社員にも、それぞれに辛さがある」と仰っていましたが、その言葉がすべてを表している気がしました。
労働者の、というか、今日(こんにち)の社会の、というか。
この橋爪さんが最後に橋爪さんが述べられた意見も、私にはとても新鮮でした。
現在の派遣問題を改善する為には云々、という問いだったと思うんですが、それに対して、
「派遣社員と正社員の待遇の格差を縮めなければならない。
それには正社員の待遇を下げなければならない。
日本の企業には派遣社員の待遇を良くするだけの力はもうないから」
と仰ったんです。
今日の番組の中で一番強く残った言葉でした。
そんなに日本の企業はヤバいのか……。