太宰府中旅行記

実はこの間の日曜日、午後から一人で太宰府へ行って来ました。
理由はいろいろあったのですが、まあ省きます。なんというか、心を落ち着ける為というか、頭を冷やす為というか、そんな感じです。
今回は5月に行った際に行きたかったけれど行けなかった(母がめんどくさがったので…)、太宰府天満宮以外の観光名所へ足を伸ばしてきました。

太宰府駅の案内所に置かれているパンフレットを見ながら(写真を撮っておけばよかったのですが捨ててしまいました。代わりに太宰府観光協会の観光マップをどうぞ)、太宰府駅から約2km離れた大宰府政庁跡を目指して歩きました。
その前にまず太宰府天満宮へお参りに行きました。幸せを運ぶ鳥、鷽(うそ)と健康のお守りを2つ買いました。母へのお土産です。
この鷽は何となくフクロウに似ています。愛嬌があって可愛いです。

お守り
太宰府天満宮を出て再び駅に戻り、マップを片手に政庁跡を目指して歩き始めました。
日傘は邪魔だからと持たないで家を出たのですが、日差しは思っていたより強く、暑い暑い。マップで日差しを遮ったり、うちわ代わりにしながら久しぶりのウォーキングでもありました。

マップはわかりやすかったのですが、やはり実際に歩く道に案内がないと不安になるもので(特に私は大の方向音痴なので)、「ここでいいのか」と迷いながらの道中でした。
天満宮や国立博物館(現在日本中でブームを巻き起こしている?『国宝阿修羅展』開催中)への観光客は多いのですが、マップに掲載されている他の名所へ(歩いて)向かう人は少なくて、というか私以外にいなくて、「他の観光客の後をついていけばいいや」との目論見は見事に外れてしまいました。
しかし、一人で歩く旅もなかなかいいものでした。

太宰府駅から少し離れると、閑静な住宅街。太宰府小学校や筑紫台高等学校(この筑紫台高校の門が歴史の街を感じさせる造りになっていたので写真に収めたかったのですが、同校の生徒さんが門の前でたむろしていたので断念)といった学校もありました。
筑紫台高校の前を通りすぎてから、御笠川という川に沿って歩きました。

川
川の水は少なく、穏やかな川といった印象。車の通りもほとんどなく、川のせせらぎがよく聞こえてきました。久しぶりの川の流れる音を聞いて感動してしまいました。
私は車道のある側をあるいたのですが(写真左手)、実は向かい(写真右の草むら)は草に囲まれていますが土の歩道になっていたんです。そちらのほうを歩けば良かったなあ、と後になって後悔しました。

川に沿って数百メートルほど歩くと、今度は住宅街の中へ。
始めは家ばかりだったのが、車2台ギリギリ通るような道を歩き進めると、いつの間にか林や田んぼが現れ、ちょっとした田舎の風景になっていきました。

田舎道
こんな感じの道をひたすら歩いて行きました。この辺りからぽつぽつ案内表示が出てきました。「大宰府政庁跡 1.○km」の案内表示に、「まだ200mしか進んでない!」と嘆きながら、途中引き返そうかという思いも頭をよぎりました。大した距離ではないのですが、とにかく暑かった!

少し大きな通りに出ると、何だか歴史を思わせる風景と観光名所につきものの案内看板がちらほら。そして着いたのが、観世音寺というお寺でした。
どうも私が入ったのは裏(?)のほうの入り口だったらしく、

観世音寺1
妖しげ。。なんと蛇にも遭遇しました!!
この背の高~い木々に囲まれた道が意外と長い。枯れ朽ちたアジサイの花々もあちこちに見られ(花が咲く頃は綺麗なんだろうなあ)、怖々と先へ進むと、木々の間に講堂が見えホッと一安心。
その講堂を正面から撮影したのがこちら。

観世音
重要文化財が多いらしく、それらは宝蔵庫という別の建物の中に収められているようです。その建物には入らなかったのですが、ちょっと調べてみたら、どうやら大きな仏像が何体もあるらしくて、入れば良かったと今さら後悔(苦笑)。
このお寺の境内は綺麗に整備されてはいなくて、何かの跡らしき岩が無造作に(うまい言い方が見つかりません。すみません)残されている感じでした。大きな木の根が剥き出しになり、その上を深緑の苔が覆っていたりして、神秘的でありながら少し怖い感じも。強い日差しを遮る木々の影が濃かったのも印象的でした。

次に向かったのは、観世音寺の隣にある戒壇院。
境内は観世音寺とどこか似ていました。

戒壇院

戒壇院2
こちらは門前から撮りました。
本堂が真正面に見えます。直線というのは、なんというか美しいですね。。

この戒壇院を出て、今度は大きな通りを歩きました。
真っ直ぐ進んでいくと、大宰府政庁跡。

大宰府政庁跡マップ
入り口にあった案内板の復元図を撮影。見易くなるよう加工して色を強くしてみました。

政庁跡4
政庁跡5
とにかく広かったです。お寺のような歴史を感じる場所と言うより、むしろ市民の広場みたい(笑)。

政庁跡1
こんな風に建物の跡と思われる場所に礎石が置いてあります。どうやらこれらはレプリカらしいです。
さらに回廊跡はコンクリートで固めてありました。土のほうが良かったんじゃないかとちょっと思いました。

政庁跡3
敷地内の後方中央にある石碑。

政庁跡2
写真を撮りながら戯れる親子。
来ていたのは親子連れが多かったです。他にブーメランの練習をしている青年や木陰の休憩所でお昼寝するおじさんなど、「観光名所」という雰囲気はあまりありませんでした。でも、そののんびりした感じがとても良かったです。
写真の親子がいる場所ですが、この親子が来る前に、私もこの木陰で礎石に腰掛けて休憩してました(笑)。空が広く、開放感があって、また風がとても気持ち良かったです。
一見殺風景な感じもしますが、それがかえって良いのかもしれません。

政庁跡の周りには小道があって、そこも少し歩いてみました。

夏の森
木々に囲まれた道を通るのは気持ちいいですね。

空
快晴ではなかったのが少し残念。しかし、大きな空も気持ちいい!

帰りはさすがに疲れ果て、「まほろば号」という観光名所を巡るコミュニティバスに乗って駅まで戻りました(笑)。

いつものことなのですが、観光名所に行くと大きなものばかりに目が行き、隅々にまで気を配れないことが多いです。家に帰ってきてから、こうして日記を書く為にあれこれ調べてみて「こんなのもあったのか!」という発見が多くて。。観光する時は下調べが大事ですね(汗)。

半分は気まぐれで行った日帰りの旅でしたが、楽しむことができました。
深い事は考えず、ただ目的地を目指して無心になって歩いていました。何も考えず心と頭を空っぽにして、五感に身を任せて一日を過ごしてみるのもいいものですね。
また気が向いたら(笑)、遠出してみたいと思います。

6 comments to “太宰府中旅行記”
  1. 政庁跡、行きたかったんです!親戚の家には時々遊びに行ったのですが今ほど整備されていなかったせいか、皆口々に”石のあるだけたい!”と言って結局連れていってもらえませんでした。
    それにしても良い所ですね。散歩道に点在する古いお寺さん。一気に見てしまわず楽しみも残しておきましょう!四季に合わせて訪れるときっと最高だと思いますよ。

  2. >miyupapaさん
    政庁跡は今も石があるだけです(笑)。しかしそれが良かったです。
    出入りは自由でとても開放的で、お寺などのように入るのにためらってしまうなんてこともなくて。家のそばにあったら散歩コースに加えたいような場所でした。
    四季に合わせて…いいですね。戒壇院はさるすべりの木が綺麗なピンク色の花を咲かせていました。
    秋は紅葉で楽しめそうです。また行きたいです(^^)

  3. >chance_9さん
    ただの気まぐれですよ~(笑)。
    根は出不精なので、もっとあちこち歩き回れるようになりたいです(^_^;

  4. 6年前に22年住んだ太宰府を離れました。
    写真に有った、観世音寺の近くに住み、政庁跡の近くに勤務していました。
    懐かしい風景に偶然巡り会い、嬉しかったです。
    本当に歴史のある良い所ですよ。
    ありがとうございました。

  5. >通りすがりの者さん
    コメントありがとうございます。
    太宰府は歴史と自然に囲まれ、とても静かで落ち着ける場所だったのが印象的でした。吹いている風も、福岡市内とは全然違って。
    まだまだ行っていない名所がありますし、これから何度でも足を運びたいと思っている土地です。
    喜んで頂けてこちらも嬉しいです。ありがとうございました(^^)

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