GPシリーズ・ファイナル 雑感

スケートカナダの感想を書くのをすっかり忘れていました。一応見はしたのですが、もう内容も忘れてしまっているのでおあずけということで……(全部書けたらと思っていたのですが、すみません)。
ファイナルは忘れないうちに書いておきます。。

とりあえず、織田くんとミキティ、五輪内定おめでとう! あっこちゃん、表彰台おめでとう!

織田くんはずっと内定第一号が目標だと言っていましたが、見事有言実行になりましたね。
織田くんもミキティも昨日の演技は堅くて、織田くんなんてカチコチで「どうしたの」と思いながら見ていました。
表彰式前にリンクサイドでスタンバイしている時の織田くん、ミキティ、あっこちゃん三人のお喋り姿がばっちりカメラに撮られていましたが、織田くんは「緊張したー」って言っていましたね。緊張だったんですね、あのカチコチは。フランス杯や中国杯で見られた素晴らしい演技が見られなかったのは残念だけど、最初の目標を見事達成できたのは立派です。

ミキティはFSの衣装がまた変わってた(笑)。何着か試すんでしたっけ? それにしても今回もまたすごかったです。というか、すごすぎです。相変わらず着こなしてしまうあたりさすがだけど、ちょっとゴチャゴチャしすぎだぞ(笑)。
個人的には前二着のほうが好きかなあ。最終的にどの衣装になるのかはわかりませんが、どの衣装にしろインパクトと存在感は圧倒的ですね。

実は私、今季のミキティのプログラムはまだどちらも魅力を見いだせずにいます。
FSのクレオパトラのほうはだいぶ良さを感じるようになってきたけど(昨日はスパイラルがとても良いなと思いました。音楽とも合っていて、女王というか、視線を惹き付けてやまない魅惑の女性の雰囲気があった)、SPのレクイエムのほうは音がうるさすぎてどうも……。
完成形を早く見たいです。迫力ある演技に圧倒されたい。

三位のあっこちゃんは、昨日のFSでは一番観客を惹き付けていたかもしれません。私も演技終了後に涙ぐんでしまいました。とても良かったです。
こちらも衣装が変わっていましたが、前の白シャツがあるほうが『ウエストサイドストーリー』っぽくて好きかな。
SPでは出来が良くなくて、やや不安になったのですが、FSではしっかり立て直してきました。この調子で全日本にも挑んでほしいです。

その他の選手たち。まずはシングル男子から。

大ちゃん。
SPの衣装はかつての大ちゃんを見るような派手衣装でした。ケガ後のシンプルかつ洗練された大ちゃんが好きな私としてはちょっと複雑でしたが(笑)、演技は良かったです。まだサーキュラーステップのあたりは慎重さが見えたので、何も考えず情熱的で一心不乱に踊り狂う大ちゃんを早く見たいです。
FSは……どうしたのさ! スタミナ不足かな。しっかりしてくれー。

アボット(アメリカ)。
昨日のFSではアボットが一番の演技を見せてくれました。つくづくSPが惜しい!! 表彰台に立つアボットを見たかったです。
こちらもFSは新衣装。前回の指揮者風衣装は、壮大で威厳のある音楽とプログラムにぴったりだったのに、今回は佐藤有香コーチの影響か、いわゆるユニクロ風味に……。演技もとても迫力満点なので、せめてシャツの色をもっと濃くして重厚さを出すとかしてほしいけど、あれで決まりなのかー!?
SPでは髪を下ろし、淡いピンクのセーターを着て奥様風味だった有香コーチは、FSでは髪は束ねてスーツでビシッと決めていました。
アボットがリンクから上がる時は彼を抱きしめて「You did it!」
かっこよかったです。
アボットは有香コーチとセットで応援してしまう私です。
五輪にもぜひ出てくれー!!

ウィアー(アメリカ)。
三位おめでとう!
SPは力強さもあってよかったです。最後の決めまでバッチリ! あれをできるのはウィアーしかいない(笑)。
相変わらず点がなかなか伸びませんが、これがウィアーの限界なのかなあ。
個性的な選手の多い男子シングルの中でも突出した魅力のある選手なので好きなんですが、いつも点数が伸び悩んでしまうのが惜しいです。
でも彼の良い演技を見られてよかった。五輪は行けるかな。がんばれ!!

ベルネル(チェコ)。
演技冒頭の四回転をばっちり決めるので「いけるか!」と思ったら、ガタガタに崩れてしまったベルネル……。
何だか顔色は悪いし、大丈夫なんでしょうか。
ベルネルには四回転だけの選手になってほしくないのですが、そうなりそうでコワい。
とりあえず、体調を取り戻してくれ~。元気な姿を見たいです。

ライサチェック(アメリカ)。
優勝おめでとう! 蛇……。

続いて女子。
弾ける笑顔が魅力的なレオノワ(ロシア)がキスクラで涙を流してしまったり(もらい泣きしてしまいました。レオノワー、元気出して!)、女子では一番の風格を漂わせるロシェット(カナダ)が不調オーラ全開だったり、優勝した韓国のヨナもいまいちでしたし、見ているこちらも気持ちが沈んでしまうような試合でしたが、その中で先に挙げたあっこちゃんと、今季お気に入り選手の一人でもあるアメリカのワグナーが素晴らしい演技を見せてくれました。

ワグナーの洗練された衣装には本当に毎回溜め息が出ます。
演技(というか彼女が醸し出す雰囲気)も、いるだけで周囲の空気を変えてくれるような優しさがあって、とても癒されます。
日本人選手はどうしても人間臭さを感じてしまうので(同じ国なのでそういう部分は見えやすいですしね)、演技しか見えない(見ない)分、外国人選手は余計に遠い存在に感じます、良い意味で。

FSで彼女が使用している『ダッタン人の踊り』は良い曲ですね。
実はきちんと聴いた事がないんですよね。。ロシアの作曲家ですし、この曲が含まれている歌劇『イーゴリ公』を最初から聴いてみたい(というか見てみたい)です。

今大会のハイライトは、五輪前哨戦といっても過言ではないメンバーが揃った(らしい)ペアでした。

……が、その前に、すっかり変わり果ててしまったのか、ちょっと寂しかったアイスダンスを少々。

優勝したデイビス/ホワイト組のFDの演技には、ちょっと拍手はできないと思ってしまいました。どこがダンスの見所なのかわからなかったです。何なんだあれは。豪快なダンスなんて。。
二位のバーチュー/モイヤー組の演技は素敵でしたが、その素敵な雰囲気を破壊してしまう激しすぎるリフトがとても残念。
フィギュアの美しさを見るにはアイスダンスが一番だとずっと思っていたのですが、それもいまやペアになってしまったように思いました。リフトなんてアクロバティックな面も美しさもペアのほうが断然上なのに、ダンスでリフトを追求する必要があるのか。。
いつからこういう傾向になったんだろう。
今回はベテラン勢があまり出ていなかったそうなので、五輪に期待したいですけど……。

物足りなくて、かつて好きだったカップルの演技を久々にYoutubeで見返したのですが、美しさと色気とがすごいんだなあ。私がアイスダンスを見る理由はそこにあったので、それが失われつつあるのはとても残念です。

さて、気を取り直して、思えばGPシリーズで一番楽しませてくれたペア!
SPはネットを繋ぐのに手間取ってほとんど見る事ができなかったのですが、FSは全ペア見る事ができました。
今回は各ペアともミスがちらほら見られましたが、そのミスを帳消しにするような素敵な演技をいくつも見る事ができました。

まずは優勝した申雪/趙宏博組。
圧巻の「愛」(笑)。今回も見せつけられました。凄かったです。
他を寄せ付けない圧倒的な存在感がもう何といえばいいのやら、凄いとしか言いようがない。
優勝インタビューでは古傷が痛むという話もしていました。もう四十路も近いというのに、3シーズンも空けて戻って来てすぐさまトップに立ってしまう。その努力と技術と精神には本当に脱帽です。
ペアが好きになるきっかけを作ってくれた二人なので、やっぱり二人の金メダルが見たいです。他のペアの演技もとても素敵で好きだけど……。

二位は同じ中国のパン/トン組(申雪組が漢字表記なのは長い間GPシリーズを単独で放送していたNHKが漢字表記でそれに馴染んでいるからです。NHK以外はラテン表記のカタカナ読みだから、時々わからなくなる……)。
こちらはとにかくクールでかっこいい『ラ・マンチャの男』でした。
申雪組とはまた違う魅力のあるペア。日本人作曲家の曲でこんなかっこいいプログラムを演じてくれるなんて、それも嬉しい!

三位はドイツのサフチェンコ/ソルコウィー組。
こちらはもうただただ美しかったです。静かな深海を漂うような。
奇麗でした。

四位のロシアのムホルトワ/トランコフ組は……なんだ、最後に本当にキスをしていたんだけど(笑)。
フランシス・レイの『ラブストーリー』(映画『ある愛の詩』の有名な曲)にのって、こちらもきれいなプログラムでした。なぜか女性は真っ白なタイツを履いて氷と同化してしまっていましたが(なぜ白タイツなのか)。
淡い初恋とでもいうのか、脆く壊れてしまう儚さを感じる演技でした。
もうちょっと何かほしい気もするのですが、これからのペアなのかな(年齢的には私より少し若いくらい)。よくわかりません。成績を見てみたら、ここ2シーズンくらいで台頭して来たペアのようですけど。

五位の川口/スミルノフ組と六位のチャン/チャン組は調子が良くなさそうでした。特にチャン組はもう演技以前の問題というか……。
五輪前に大丈夫かなあ。心配です。

……というわけで、選手の皆様お疲れさまでした。
次は国内選手権やヨーロッパ選手権等控えていると思いますが、皆ケガなく無事に五輪に辿り着いてくれたら、と思います。
でも、代表レースが熾烈な国もあるしなあ。もしかしたら今年見るのが最後になってしまう選手もいるかもしれないわけで、ああ、複雑。

五輪が終ったら魂が抜けそうです。。

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