スキマスイッチ~共感してくれる二人~

久しぶりにアニメ『鋼の錬金術師』を見たら、主題歌がスキマスイッチに変わっていました。
『ゴールデンタイムラバー』

これだよ~、これこそ私が待っていたスキマだよ。
嬉しくなって、久しぶりにスキマの曲を聴きに行ってきました(Youtubeに)。

まともに聴いたのは二枚目のアルバムまでという私は、アップテンポでかっこいいリズムにスパイスの効いた歌詞を乗せた、初期の頃の曲が好きでした。
タイトルだけ挙げると、

螺旋
view
君の話
キミドリの世界
キレイだ
全力少年

……等々。
個人的に彼らのバラード(オーソドックスな)は肌に合わないので、全国的に売れ始めて以来、大衆的なラブソング路線が続いているように思えて聴くのを止めていました。

『ゴールデンタイムラバー』を聴いたのは、何というか偶然でした。
『鋼の錬金術師』(先にアニメでハマって原作は後から買った)は原作を読んでから、見る気が失せて見ていませんでした。この間何となく数ヶ月ぶりに見たら『ゴールデンタイムラバー』が流れていて、スキマスイッチが好きだったことを思い出したんです。

変わらないこじゃれた言葉遣いに、彼らの曲を聴いていた頃のいろんな気持ちを思い出しました。
まあ、当然のように恋やら何やらの思い出が付いてくるので、切なかったり恥ずかしかったりするんですけどね(苦笑)。

それにしても、文章の意味の繋がりを途切れさせることなく韻を踏んでいるのはさすがです。メロディとの重ね方にも無理がなくて、曲に無駄な部分がないんだなあ。
何よりも嬉しかったのは、私のような情けな~い人間に愛情をそそぎ、背中を押してくれる優しさが、歌の中に健在だったこと。
『全力少年』を聴いて目の前に開けたあの風景が、再び広がるようでした(『全力少年』には本当に元気をもらった)。
久しぶりに歌を聴いてワクワクしたというか、気分が上向きました。最近は浸るような歌ばかり聴いていたので。
スキマをよく聴いていたのは五年ほど前ということもあって、少し若返った気分になったり(笑)。

王道ラブソングは苦手なんですが、『水色のスカート』のように、恋する男の情けなさをさらけ出し、且つその情けなさを愛しく見つめる彼らのコンセプトは好きです。
彼らの歌には第三者の視点が見えるんですよね。好きな人への愛を歌っているというよりは、恋に溺れる人へ温かい眼差しを向けているように私は感じます。

歌詞だけ読めば「わかるわかる!その気持ち」と思って終わるところを、メロディと歌声が重なり一つの歌となると「わかるよ、君の気持ち」と言ってもらえたような気持ちになるんです。
リスナーが共感するんじゃなくて、歌っている彼らがこちらに共感してくれてるんですよね。

恋愛はいつも独りよがりだから、恋愛の歌は歌詞も独りよがり・一方的だったりすることが多いです。真面目に読めばイラっとすることさえある。
それがスキマスイッチの歌だと、そういったわがままな部分に対する苛立ちや焦りをスッと消し去ってくれる。「それでいいんだよ」って。
人間(もちろん自分自身も含む)を見つめるのがとても上手な方達なんだと思います。さらに、それを音楽で表現できるセンスも抜群なんだろうな。

そして、歌詞やメロディ、演奏の良さに加えて大橋さんの歌唱力も大きい。
好きな声・歌唱かと問われたら、今は簡単には頷けませんが(夢中になっていた時期がありましたが)、寄り添うような優しさがありますよね。安心できるというか。
突き放す冷たさも、一方的に押しつける厚かましさもなくて。

「共感できる曲」はたくさんあっても、「共感してくれてる(と感じる)曲」というのはそんなにないと思うんです。
「共感してくれてる」と感じる曲に出会えた時にこそ、本当の感動と音楽に出会えた喜びを味うことができるのではないかと、私は思っています。

音楽が「消費されるモノ」と言われるようになって久しいです。音楽に対する考え方は人それぞれだから、消耗品として聴くのもアリだと思う。
でも私は(最近特に感じるのですが)音楽に愛情を求めている節があります。父性とか……得られなかったり、感じることのできなかったものです。
例えば、音楽を聴きながら父に抱きしめてもらっているような感覚になる、なんてことがあるんです。。

音楽は、人と直接関わることでしか得られないものの代わりにもなり得るのだと気付き、音楽の凄さを改めて感じています。

……と、少々話が逸れました(汗)。

スキマ、先月新しいアルバムを出したんですね。気になるなあ、少しだけ(笑)。
Youtubeでスキマのライブ映像をいくつか見ましたが、ライブいいですね~。スキマはパフォーマンスがうまい、とどこかで読みましたが、ライブで聴くとより楽しめそうだと思いました。

ていうか、常田さんがアフロじゃなくなってる~!
帽子がお似合いで羨ましい。。

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