ええねん、それでええねん

以前、人生の応援歌について、書いた事がありました。
エントリーの日付を見てみると2008年の2月で、もう2年半も前になるんですか。井上陽水さんの『夢の中へ』について、思い出に少し触れました。
このときにウルフルズの『ええねん』も応援歌のひとつだと書いてますが、あれから2年半経って、それは今も変わりません。
久しぶりに『ええねん』を聴いたので、この曲について書いてみたいと思います。

やはり人生の応援歌というからには、メロディよりも歌詞のほうが重要だったりして、陽水さんの『夢の中へ』もこの『ええねん』も、言葉にとても励まされます。

何も言わんでも ええねん
何もせんでも ええねん
笑い飛ばせば ええねん
好きにするのが ええねん
感じるだけで ええねん
気持ちよければ ええねん
それでええねん それでええねん

すべて肯定から始まってます。

「ええねん、それでええねん」

これ、「それでいいんだよ」や「それでいいじゃん」ではダメなんですよね。「ええねん」だからいいんです。「ええねん」がええねん。ええんや。

なぜ「ええねんがええねん」なのか、大阪弁との関連から専門的に書けたらどんなにかっこいいだろうかと思いますが、残念ながら勉強不足なので書けないのが悔しいです。

……それは置いておいて、この曲と言葉がこんなに響くのは、「ええねん」という言葉を二つの音に乗っけて、バラードではなくパワフルな歌に仕上げたところにあるのではないかと思います。
「ええねん」とつぶやくのではなく、ささやくのでもなく、叫んでいる。
投げやりに聞こえなくもないです。でも、完全に投げやりにはなっていないんです。

人には投げ出したい時がある。飛び出したい時がある。逃げ出したい時がある。
そういったときの、感情を「吐き出したい、叫びたい」という欲求を、この歌は代弁してくれます。
慰めでも励ましでもなく、「代弁」なんです。上から目線ではなく。

さらに、「ゆるい」んですよね。「ええねん」って言葉には、少しも堅苦しさがない。
EとNだけのシンプルな響きで、開放的で。
とてもパワフルなのに、突き抜けるような軽さがある。

一度すべてを投げ出して、身も心も軽くしてみよう。

「もっと肩の力抜こうよ」と言ってくれる、そんな応援歌です。

2 comments to “ええねん、それでええねん”
  1. 初めまして。
    紹介無しで偶然やってきました。 お許しください。
    わたしもblogをやっていて、音楽の紹介もすることがあるのですが、この曲もいつか、と思っていました。
    「ええねん」ですが、わたしには、その裏に「エイメン」とも聞こえるのです。まったくの勘違いとは思いますが、そんなこんなも巻き込んで発表されたもの(この場合は曲ですが)は、勝手に歩いて行くのだと思います。
    「エイメン」は「アーメン」という意味です。

  2. >iwamotoさん
    はじめまして。コメントありがとうございます。
    「エイメン」ですか!それは思い付きませんでした。
    私には深い意味はわかりませんが、「ええねん」という響きには心地よさを感じさせるものがあると思っています。
    空に突き抜けるようなストレートな歌詞が大好きです。

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