春の訪れ

4月になりました。

春の嵐で、桜の花も落ちてしまいましたね。
今年は花見らしい花見をする機会もなく、桜の花をじっくりと鑑賞することがありませんでした。通勤途中やドライブ中に車窓から見える木々に目をやる程度。
それはそれで、一つの楽しみ方でもあるのかな、と思うのですが、ここ何年かは毎年のように桜にカメラ(携帯電話のですが)を向けていたことを考えると、今年は淡白な桜の季節になってしまったなあと寂しい気持ちにも。
まあ、こんな年があってもいいのかな。

福岡でまず春の訪れを教えてくれるのは、桜ではなく、コブシです。
実はコブシという木を知ったのは福岡に来てからでした。もともとこういう樹木に関する知識がないこともありますが、目にする機会がなくて(あってもスルー)、名前すら知らなかったんです。それが福岡では街路樹として本当に多く見られる木で、初めて見たときは「この木は何だろう」と不思議に思ったものでした。

鹿児島は、街路樹といえばツツジでした。とにかく春になると、街中がツツジで彩られます。私が住んでいた住宅街も、街路樹はほとんどツツジ。子どものころは学校帰りなどに、花の蜜を吸ったりしたものでした。
それが福岡に来てみると、街路樹のツツジがあまり見られないんです。「街路樹=ツツジ」と思い込んでいた私は、母と二人で「なんでツツジがないの?」と驚いたほどでした。
かわりに目を引いたのが、コブシやサザンカ・ツバキでした。特にコブシは、私の記憶の中では初めて見るものでしたから、インパクトも大きかったです。大きな白い花が咲く優雅なたたずまいに、ハッとしたものでした。
白い花が街を彩る。
私には新鮮でした。

そんなコブシの木も、気付いたら若い緑が気持ちよさそうに揺れています。
花はいつ散ったんだろう。仕事で通う天神の街にもあちこちに咲いているので、毎日目にしていたはずなのに。
散りゆく姿も、新緑に変わる時も、見逃していました。

※  ※  ※

意識していないと、季節の変化にも、身の回りの変化にも、気付かずに、時が過ぎ去ってしまう。
・・・と、わかっているつもりではあるけど。
ちょっと顔を上げてみる。空を、木を、見上げてみる。
簡単なことのように思えて、難しい。
「春の訪れ」が、気付いたら「梅雨の訪れ」「夏の訪れ」なんてことにならないように・・・春をちゃんと楽しんで、次の季節を迎えたいですね。

3 comments to “春の訪れ”
  1. カイリさんご無沙してます。
    福岡の春も一気に訪れれましたか!
    今年はどこも3月下旬に梅と桜が同時に咲き乱れましたね。
    とてもにぎやかでしたが、こちら登場でも卒業式に桜というめったにない光景が見られました。入学式に桜がないのはちょっと違和感がありますよね。
    福岡の街路樹ですが、正直あまり記憶に残っていません。花のイメージがないんです。
    ですから、花の咲く気を街路樹にしたのはここ30年くらいのあいだではないでしょうか。
    こぶし、モクレン、ハナミズキなど綺麗な通りがあちこちで見うけられます。
    鹿児島のつつじの街路樹は満開になるとすごく綺麗でしょうね。
    台風のことを考えてのことなのでしょうか。
    またいろいろ九州のことを知らせてくださいね。では。

  2. >miyupapaさん
    こんにちは。花粉症お辛いでしょう(>_<) 私は福岡に来てから、春になると別のアレルギーで鼻炎の症状が出るようになったのですが、今年はもう治まってきました。 花粉症は目のほうも症状が出るから大変ですね。早く花粉の季節が終わるといいですが…。 そうそう、ハナミズキもよく見かけますね! 今日も買い物に行く途中で、ピンク色の花をあちこちで見ました。 天神もいろいろ整備されて、いまはチューリップなどがきれいに咲いてますよ。

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