アジアフォーカス・福岡国際映画祭2017(2)~東アジア・南アジア編

前回に続き、アジアフォーカスの感想です。
今回は東アジアと南アジアを舞台にした作品です。

( )内の★は個人的満足度。5点満点です。

『フーリッシュ・バード』(★★★★★)
フーリッシュ・バード_ポスター
英題:The Foolish Bird
2017年/中国/118分
監督:ホアン・ジー、大塚竜治
キャスト:ヤオ・ホングイ、ヤオ・ファン、シャオ・リーチャオ、ホアン・ヅーファン 他

中国湖南省で暮らす女子高生の鬱屈した日々を描いた作品。
母親と離れ祖父母の家で暮らすヒロイン。学校ではいじめに遭い、家では疎まれ、スマホでの繋がりが拠り所となっている彼女はある時、小遣いを稼ぐために盗んだスマホをSNSで見知らぬ男に売るが・・・。

女子高生の生活とともに、破壊と開発が繰り返される地方都市の姿も映し出されます。町だけでなく、そこで暮らす人々の生活もまた飲み込まれ、振り回され。知らぬ間に傷を負っていた少女の姿と町の姿が重なりました。
地方が抱える問題がぎゅっと濃縮されたような作品です。変化のスピードに差はあれど、日本とも重なる部分があるように感じました。

舞台はホアン・ジー監督の故郷とのこと。上映後のQ&Aにも参加しましたが、監督の可愛らしい雰囲気と映画の内容とのギャップにやや困惑^^;
監督の思い入れもかなり強いように感じましたが、映画そのものはあくまでも主人公の視点で冷静に描かれていて、とても良かったと思います。2017年の本映画祭、個人的ベスト1の作品です。

『父の選択』(★★★★)
父の選択_ポスター
英題:My Father’s Choice
2017年/オランダ・中国/80分
監督:ヤン・ティン・ユエン

ドキュメンタリー特集「アジア・リミックス」より。
幼い頃に両親と共に香港からオランダへ移住した監督が、両親が移住を選択した理由を探るドキュメンタリー。

両親や親戚など近しい人へインタビューを重ねていきますが、両親、特に父親に対して酷な質問では・・・と思いながら見ました(結構直球な質問が多かった印象)。ただそれも、両親と良好な関係を築けているからこそできることなんでしょうね。
家族の歴史を辿っていくと、国の歴史が浮かび上がる。個人の歴史の集合体が、国の歴史なんだなあ、と改めて感じました。

『ゴッドスピード』(★★★)
ゴッドスピード_ポスター
英題:Godspeed
2016年/台湾/112分
監督:チョン・モンホン
キャスト:マイケル・ホイ、ナードウ、レオン・ダイ 他

台北に暮らすチンピラ・ナードウは「荷物を届ける」という簡単なようで危険な仕事を引き受け、目的地へ行くためにタクシーに乗車するが・・・。個性的なタクシードライバーとともに暴力団の抗争に巻き込まれていく様を、ユーモアを交えて描いたロードムービー。

面白かったんですけどね。物足りなさも感じました。もう記憶もだいぶ薄れているのであれですけど。
チンピラ役のナードウさんが某お笑い芸人にそっくりで、「お前に食わせるタンメンはねえ!」が鑑賞中頭の中をぐるぐる^^;
監督は日本の音楽や映画に強い影響を受けているそうで、劇中とエンドロールに、谷村新司さんの「昴」が流れます。劇中はともかく、エンドロールで流れてきた時はびっくりしました。シネコンの音響で聴く「昴」、良かったです。

『アジア三面鏡2016:リフレクションズ』(★★★)
アジア三面鏡_ポスター
英題:Asian Three-Fold Mirror 2016: Reflections
2016年/日本/118分
監督:ブリランテ・メンドーサ、行定 勲、ソト・クォーリーカー

北海道・帯広とフィリピン・マニラを舞台に、日本に不法滞在していたフィリピン人男性の姿を描く『SHINIUMA Dead Horse』(メンドーサ監督)。
マレーシアで余生を過ごす日本人男性と現地人との交流を描く『鳩 Pigeon』(行定監督)。
日本とカンボジアを繋ぐ「友好の橋」をめぐる国境を越えたラブストーリーを、カンボジアの内戦を背景に描いた『Beyondo The Bridge』(クォーリーカー監督)。

「アジア三面鏡」は、2014年に国際交流基金アジアセンターと東京国際映画祭の連携事業の一環としてはじまった企画だそうです。3人のアジアの監督がそれぞれの視点でアジアを見つめた作品のオムニバス。
個人的にはメンドーサ監督の『SHINIUMA』が好きです。こういう短編でも、メンドーサ監督のすごさを感じますね。。

『FAN』(★★★★)
ファン_ポスター
英題:Fan
2016年/インド・クロアチア・英/143分
監督:マニーシュ・シャルマー
キャスト:シャー・ルク・カーン、サヤーニー・グプター、ディーピカー・アミン、ヨーゲンドル・ティクー 他

ボリウッドのスーパースター、シャー・ルク・カーンが大スターとその熱狂的なファン、一人二役を演じたアクション映画。
主演のカーンは1965年生まれの52歳。そんな彼が自身と重なるスーパースターと、20代の青年(!)を演じています。メイク技術なんでしょうか、まったく違和感のない青年の姿にびっくりしました。
物語は、スターへの愛が暴走したファンと、彼に振り回されるスターの攻防を描いています。
クロアチアの美しい街並みを背景に繰り広げられるアクションやファンとスター(カーン同士)の殴り合いなど見所満載で、実に娯楽らしい作品でした。突っ込みどころはありますが、気にせず楽しんだもの勝ち!

『蜜をあたえる女(ひと)』(★★★★)
蜜をあたえる女(ひと)_ポスター
英題:Honeygiver Among the Dogs
2016年/ブータン/132分
監督:デチェン・ロデル
キャスト:ジャミヤン・ジャムツォ・ワンチュック、ソナム・タシ・チョデン 他

ブータン中央部にある山深い山村を舞台に、尼層が行方不明となった事件を追う警官の日々を描いたミステリー。
主人公の警官を演じたジャミヤン・ジャムツォ・ワンチュックは、ブラッド・ピット主演の『セブン・イヤーズ・イン・チベット』でダライ・ラマの幼少期を演じた俳優さんです。
私好みの顔立ちで、鑑賞中は物語よりも彼の姿を追いかけるのに必死になってました笑。
鑑賞直後につけた記録では評価を★4つにしているのですけど、3.5分は彼ですね笑。
(内容は時間が経っていることもあり、もうほとんど覚えてません・・・)

※  ※  ※

アジアフォーカスの感想、次回で終わり・・・の予定。

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