『オーストラリア』

一昨日になりますか、映画『オーストラリア』の試写会に行ってきました。
主演のニコール・キッドマンのファンということもあって、観たいなあと思っていた映画だったので、彼に誘われた時は心の中で思わず万歳(笑)。
観た感想を一言で言いますと、

オーストラリアの凄さに感動

といったところ。
あと、「宣伝はやはり当てにならない」というところでしょうか(汗)。
公開に向け、宣伝も派手になってきていますが、宣伝されているような「大作」っぷりな感じは受けませんでした。
監督のバズ・ラーマン、主演の2人(ニコールとヒュー・ジャックマン)をはじめ、メインキャストもオーストラリア人を揃え、もちろんロケ地もオーストラリア、とタイトルからしてもうオーストラリア満載の映画です。
中身はアドベンチャーにロマンにファンタジーに、その他諸々の要素が積み込まれたハリウッド的大作の匂いがするものの、味はハリウッド映画ではない、そんな感じでした(妙な説明でごめんなさい)。

…と、辛口風に書いてしまいましたが、十分楽しめる映画でした。
2時間45分という長さもまったく気になりません(腰にきますが、笑)。
メリハリのきいたストーリーに、ニコールとヒュー・ジャックマンという美男美女を揃え(特にジャックマンの野生の男っぷりは見物です!!)、広大で雄大で壮大なオーストラリアの自然を背景に、

「やっぱり映画はこうでなきゃ~」

と思わせてくれる、これぞ“映画オブ映画”な映画でした。
冒頭で「オーストラリアの凄さに感動」と書いたのは、そんなハリウッドばりの映画を作れてしまうオーストラリアに感動、ということです。

配給元は20世紀フォックスですし、監督も俳優さん達もすでにハリウッドで活躍している方達ですから、純粋なオーストラリア映画というわけではないでしょうが、ハリウッドでこんなオーストラリア味の映画を作れてしまうということ、それを可能にする人材と土地(これが重要!)を持っているということが、「いいなあ」と。
「こんな映画、日本じゃ絶対作れないよね」と、一緒に観た彼と帰りに話しました。
土地がないのはもうどうしようもないことなので、ただただ羨ましく思うばかりでした。

映画ではアボリジニの歴史も取り上げられているのですが、それを観ながら思ったのは、オーストラリアとアメリカはその広大な土地だけでなく、歴史も割と似通っているのかな、ということでした。
白人が移住してきて、もとからその土地に住んでいた原住民が迫害される…という歴史は、うーん、そういったことにはほとんど無知なのであまり語れませんが、映画という観点からと同時に、歴史においてもアメリカと比較せずにはいられなくなる映画でもありました。
ただ書いたように、私は無知ですし、彼も歴史にそれほど詳しいというわけでもなく、考えたくてもあまり語ることはできなかったのですが。うーん、残念。

そういった方面から考えると、この映画は「オーストラリアに対する理解への導入」的な映画でもあるのかもしれません。
タイトルを『オーストラリア』としたのも、オーストラリアをもっと知って欲しい、という意味が込められているのかも。
オーストラリアの魅力を伝える、という点では満点だと思います。本当に嫉妬してしまいました。

登場人物も魅力的なキャラが多かったです。皆かっこよかった!
監督のバズ・ラーマンに関しては私『ムーラン・ルージュ』しか観ていないのですが、彼の作品なんだと感じさせてくれる部分がいくつもあり、嬉しかったです。
リアリティにファンタジーを組み込むのって難しいのですが、彼はそれが上手なようにも思います。ふっ、と別世界へ連れて行ってくれるんですよね。

この映画は第二次大戦中の物語なので、日本軍による爆撃シーン等々もあります。
「ああ、やっぱり連合国側にとっては日本は悪者なんだな」と悲しくもなりましたが、そんなにひどい描かれ方はされていませんでした。
シリアス(限りなくリアル)な話と、いかにも映画的な非現実的(「そんなのありえねえ!」)展開を組み合わせる場合、どちらかに偏ってしまえばもう一方がしらけてしまうのですが、そこは上手く調整されていたと思います。
特にアボリジニに関しては、「これは幻想なのか現実なのか」と思わせる作り方でした。
デリケートな問題だから敢えて深く突っ込まなかったのか、監督の意図はわかりませんが、これでいいのだと思いました。これはアボリジニの映画ではなく「オーストラリア」の映画なので。

大泣きするようなこともなければ、笑いの要素はありながら大爆笑することもありませんでしたが、気持ちよく観ることのできる映画でした。
興味を持たれた方は、週末(翌日が休みの日)にご覧になることをおすすめします。
映画を観た後は開放的な気分になり、翌日仕事だと思うとすごく憂鬱になるので(笑)。

2 comments to “『オーストラリア』”
  1. 初めましてブログ主様。
    初書きのコメントで気が引けるのですが、日本の歴史に対し少々誤解されていらっしゃるようなのでコメントさせて戴きます。
    日本はオーストラリアに上陸はしてません。爆撃はしましたが、上陸はしていなんです。
    したがって、アボリジニを虐殺したのはオーストラリアに移住したイギリス人です。というか、彼らはイギリスで犯罪を犯して島流しにあった流刑囚なのです。
    映画に感動されているところ水を差すようで申し訳ありませんが、本当はそういう事で、日本国に対して貴女が引け目を感じる必要はないと思います。

  2. >通りすがりの者さん
    コメントありがとうございます。
    日本軍の上陸有無に関してですが、ざっと調べたところ仰るとおりのようですね。存じませんでした。
    しかし一言申したいのは、感想として日本軍に触れはしましたが、日本軍の攻撃シーンを見て感じたのは日本人としての引け目ではなく、戦争により個人の幸せが瞬間的に壊されてしまう、その虚しさでした。
    正直、この映画での日本軍の描き方にはあまり興味ありません。これは戦争映画ではないからです。そして、映画は歴史教科書ではありません。
    仮に歴史という観点で問題があるとするならば、日本軍の描き方よりむしろアボリジニ迫害のほうのように思います。ご覧になられたならおわかりかと思います。
    しかし作中ではそのことは深く描かれていませんでした。それに対する感想は記事に書いた通りです。
    日本軍の上陸に関し史実を教えていただいたことには感謝いたします。
    あらためて自分が無知であることを痛感いたしました。
    映画で外国を描くというのは様々な問題をはらんでいるようですね。

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